映画 『悪人』 口コミ・レビュー


/ ami_harikoshi

先日、映画の『悪人』を観ました。ずっと観たかった映画だったので、結構、期待していたのですが・・・。是非、小説の方も読んでみたい感じです。ネタバレはしたくないので、詳しい内容はお話しませんが、この映画は賛否両論かもなぁという気がします。

映画『悪人』のあらすじ

車だけが趣味の土木作業員、清水祐一は、長崎の外れの小さな港町で育ち、一人孤独に祖父母の面倒をみながら暮らしていた。そんな、生活を繰り返していくうちに、何が楽しくて生きているのかわからなくなってしまう。そして、出会い系で知り合った女の子に、はまってしまうのだった。一方、佐賀の紳士服量販店に勤める光代。祐一から出会い系を通じて連絡をもらっていたのだが、返事が出来ずに時間だけが過ぎてしまう。妹と2人で暮らす、アパートと職場の往復だけの毎日に不満を持ち、ついに祐一に連絡。こうして、2人は出会うこととなる。孤独な2人は、すぐに恋に落ちるが、祐一には秘密があった。彼は、出会い系で知り合った女の子を、殺していたのだった。そのニュースは、連日マスコミを賑わせていた事件だった。「もっと早く出会っていれば良かった・・・。」そこから、2人の逃避行が始まる。この2人の行動が、被害者の家族、加害者の家族を巻き込んでいくのだが、一体誰が本当悪人なのか?この答えが明かされたとき、衝撃のクライマックスを迎える。

やはり小説を読んでから観た方が・・・

殺害された女の子も、その女の子を殺してしまった祐一も、なんだか影がある感じでしたし、善悪なんて本当に紙一重なんですよね。登場する人物、みんなが孤独といえば孤独なのですが、これはこの映画の中だけに限らず、今の世の中をそのまま現しているともいえました。人との繋がりが薄いというか、それが当たり前になっているというか。でも、だからといって、本当に孤独なのかといえばそうではなくて、心から守りたいと思う人だとか、事柄って必ずあるものなんだなと、そう気付かされた感じがします。今回の震災もそうですが、今一度、『自分にとって大切なことは一体何なのか?』 ということを、自分と向き合って、真剣に考えなければならないと実感させられるような、そんな映画でした。


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